ホワイト企業から転職した話|「このままでいいのか?」と思った私が一歩踏み出した理由


仕事はラク、福利厚生も充実…でも、やりがいがない。このままで本当にいいのかな?

不安を抱えて働くくらいなら一度転職してみたら?
ホワイト企業はきっと他にもあるし、自分を試すのもアリじゃない?
── そうして私は、ホワイト企業から転職を決意しました。
今回は、ぬるま湯のように居心地がよかったホワイト会社から転職を決めた背景と、転職後のリアルを赤裸々に綴ります。
「転職したいけど、一歩が踏み出せない」そんなあなたに、少しでも参考になれば嬉しいです。
入社したのは「超ホワイト企業」だった
私が新卒で入社したのは、東証プライム上場の老舗メーカー。
社員数は約2000人、売上高も1000億円以上ある、業界ではそれなりに名の知れた企業でした。
なにより「ホワイト企業」そのもの。
- 借り上げ社宅の家賃は会社が8割負担
- 月の残業時間は10時間未満
- 有給消化率は80%以上で半強制的に休める
- 離職率は驚異の3%未満
給与も同年代と比べて決して低くなく、平均より少し上といった水準でした。
正直、「この環境で文句言う人なんていないよね」と思えるほど、安定していました。
定時退社とネットサーフィンの日々
入社後は経理部門に配属され、ルーチン業務をこなす毎日。
月末月初は少し忙しくなりますが、それ以外の期間ははっきり言って暇でした。
暇すぎて、こっそり週末の予定を考えたり、Excelで家計簿をつけたりしていたくらい(笑)。
もちろん、業務に支障が出ない範囲での話ですが、それくらい「時間が余る環境」だったんです。
やりがいはあまりありませんでしたが、定時には帰れて、社宅は格安。
趣味のロードバイクにも思う存分時間を使える。文句のつけようがない生活でした。
経営企画部門への異動が転機に
転機となったのは、30歳のときに異動した「経営企画部門」での仕事。
M&Aや中期経営計画の策定といった、正解のない難易度の高い業務を担当することになり、
これまでのルーチンワークとは違う業務でワクワクしたのを覚えています。
前任者もおらず、まっさらな状態で上司と手探りのスタートでしたが、本を読み漁り、実務を通してスキルを吸収していく過程は刺激的で、「この会社をもっと大きくしたい」と本気で思っていました。
違和感が生まれた「新規事業プロジェクト」
やる気に満ちていた僕ですが、あるプロジェクトを通じて、少しずつ違和感を覚えるようになります。
それは、10年後の新規事業を創出するという全社横断プロジェクト。
私も若手代表として参加し、社内の幹部やコンサルと一緒に未来を描く仕事でした。
しかし、技術部門の責任者に「自社の強みって何ですか?」と聞いたとき、返ってきたのは
「(自社の強みは)わからない」という言葉。
わからないとはどういうことか、仮にも技術部門の責任者クラスの人が?当社の強みはいったい何なのか、当社は今後何を伸ばしていくのか?疑問が生まれました。
その後のプロジェクトの成果をプレゼンする役員会議では役員からは、
「10年後は俺はいないから、よく分からん」という衝撃的な発言もあり、僕は強い違和感を持ちました。
会社が今後どう成長するのかを考えるのが役員の仕事ではないのか、と。
会社の「未来が見えない」と気づいた
改めて会社の決算書を読み直してみると、売上は10年間横ばい。
緩やかに右肩下がりとも言えました。
技術者は自社の強みを把握せず、経営層は未来への責任を放棄している──そんな組織に、未来があるとは思えなかったのです。
そして気づいてしまったんです。
この会社は“変わらないこと”を是とし、現状維持で生き延びようとしていると。
決断のきっかけは「妻の一言」
正直、悩みました。安定を手放すのは怖い。年収も待遇もそこそこ。
でもこのまま、成長のない環境に甘えていていいのか…?
最後の一押しは、妻の言葉でした。

不安を抱えて働くくらいなら一度転職してみたら?
ホワイト企業はきっと他にもあるし、自分を試すのもアリじゃない?
彼女の言葉で覚悟が決まりました。
「もう一度、自分の力を試してみよう」と。
転職後の今|大手メーカーで得たやりがいと成長
転職後は大手電機メーカーに就職し、経営企画と経理を軸に、より高いレベルの業務に取り組んでいます。
正直、忙しいです。残業もありますし、頭もフル回転。
でも不思議と、前職よりも気持ちは軽く、仕事が楽しいと感じるようになりました。
理由は明確で、「やりたいことを、自分の責任でやれているから」です。
昇給も積極的に行われ、結果として年収も大幅にアップ。
前職より200万円以上増え、マイホームも手に入れることができました。
まとめ|ホワイト企業=幸せ、ではない
自分の成長やキャリアを考えたとき、何が本当に“幸せ”なのかは人それぞれ。
僕の場合は、
- このままでは成長できないと思ったこと
- 自分の価値を知りたかったこと
- 家族の後押しがあったこと
この3つが揃ったことで、一歩を踏み出すことができました。
転職にはリスクもありますが、リスクを恐れて何も変わらない日々を過ごす方が、よほど怖いと感じています。
あなたが今、「このままでいいのかな?」と少しでも感じているなら。
まずは情報収集からでも構いません。一歩を踏み出すことで、未来はきっと変わります。
最後までお読みいただきありがとうございました。

将来のキャリアに危機感を感じ、30代で大手電機・精密機械メーカーに転職。
現在は経理職として、決算、事業計画、M&Aなどの重要業務に従事しています。
転職後はスキルも年収も飛躍し、200万円の年収アップとやりがいある仕事を手に入れることができました。
このブログでは、当時の自分と同じように「会社に大きな不満はない。でもこのままでいいのか不安」 と感じている人に向けて、20〜30代での“攻めの転職”のリアルとノウハウを発信しています。
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