【転職】社内評価は高いが、市場評価が低い人の転職対策

ぬるま湯な企業で社内評価が高くとも、市場評価も高いとは限りません。
社内評価は人柄や上司との相性で高評価を得ることも可能ですが、
転職市場「成果・数値・スキル」で語る必要があります。

上司からは良く褒められるけど、市場価値はどうなのかな?
ぬるま湯で居心地はいいけどこのままでいいのかな?

まずは自分が何ができるのかを整理して、市場価値と比較してみよう。
特に20代~30代はポテンシャル採用も効く年齢なので一度は転職を検討することをお勧めしているよ。
- 社内評価=市場評価ではない
- 社外では「成果」「数値」「スキル」を語れないと価値無し
- 自分が評価された理由を棚卸して、転職市場と比較してみよう
- 価値を高めるために業務改善・新規プロジェクト等に積極的にトライ
なぜ「社内評価=市場評価」にならないのか?

上司には評価されているのに、転職活動では全然うまくいかない…
このギャップに苦しむ人は少なくありません。実はそれには明確な理由があります。
社内評価と市場評価には、それぞれ“評価軸”の違いがあるからです。
社内評価は「人間性」「安定感」「協調性」などが基準になりがち
ホワイト企業、特にぬるま湯企業では以下のような理由で評価されることがあります。
評価の軸 | 具体例 |
人当たりが良い | 上司・同僚とトラブルを起こさない。穏やかな性格 |
指示をきちんとこなす | 言われたことをミスなく、安定的に処理できる |
勤続年数が長い | 年次が上で、社内ルールに精通している |
空気を読む | 無理を言われても波風立てずに対応する |
このような“社内で円滑に働ける”力は確かに重要ですが、外部には伝わりにくく、評価対象にはなりにくいのが現実です。
また、上記のような人はすでに転職先の会社にいます。
わざわざ同じような人を雇いません。
市場価値は「再現性」と「汎用性」が重視される
転職市場では、採用企業がこう見ています
「この人はウチの仕事でも成果を出せるか?」
「経験があるだけでなく、それを他の環境でも活かせるか?」
つまり、自分のやってきたことを“他社でも使えるスキル”として語れるかどうかが重要になります。
成果 | 具体例 |
業務改善 | 新システム導入に携わり、請求書処理を効率化。 部の残業時間を月5時間/人削減 |
月次決算 | チームの中核として、事業部門と経費削減策を出し合い利益率を2%改善 |
社内評価を棚卸してみよう
まずは棚卸しから始めましょう。
以下の視点で「自分の業務・立ち位置・成果・評価されたこと・スキル」をリストアップしてください。
棚卸し項目
- 担当業務(ルーティン or プロジェクト)
- 関わった人数・部署・チーム
- 仕事の成果や数字(改善率、納期短縮、コスト削減など)
- 周囲の反応・上司の評価コメント
- 社内でしか通用しないスキル or 市場でも使えるスキル
どうですか?この棚卸結果から、具体的に成果・数値・スキルを語れそうですか?
具体的に成果・数値・スキルを語れるか

上の例で棚卸してみたよ!

うーん…。かなり抽象的でこれだと具体的には語れないね。
右側に修正案を出してみたので参考にしてね。
棚卸 | NG例 | 修正案 | 補足 |
担当業務 | 経理業務全般を担当していました。 | 経理部に所属し、主に販管費の月次・四半期・年次決算処理を担当。その他、固定資産管理、監査法人対応、業務効率化プロジェクト(ワークフロー導入)にも従事。 | 具体的な業務範囲+関わったプロジェクトを入れると◎ |
関わった人数・部署・チーム | チームで連携して取り組んでいました。 | 経理部8名体制の中で決算業務を担当。主担当者として、営業・製造・購買の各部門と調整し、部門別の費用精査・資料回収も実施。 | 「何人の中で、誰と、どんな役割を担ったか」を具体化。 |
仕事の成果や数字 | 毎月の締め作業をしっかり対応していました。 | 月次決算の締め日を、以前より2営業日早めることに成功。担当業務のマニュアル化とExcel関数の活用で、毎月約5時間の作業時間を削減。 | 何が改善したのか?+その結果どうなったのか?を数字で。 |
周囲の反応・上司評価 | 真面目な人だとよく言われます。 | 評価面談では「トラブル対応時の冷静な判断力が強み」と上司から評価。実際、会計システムの障害対応では代替フローを即日構築し、部内に共有。 | エピソード+発言者+具体行動で信頼感が増します。 |
スキル(社内・社外) | FISシステムを使って伝票処理していました (※社内独自ツール) | 社内専用のFISシステムでの伝票処理に加え、日次のデータ加工にExcel(VLOOKUP・IF関数・ピボット)を活用し、会計情報の見える化を行っていました。 | 社内ツールだけでなく、どんな汎用スキルと組み合わせたかで評価は変わります。 |
市場価値を知る

自分がどういう人間なのか、一気にわかるようになったね!
それでこれからどうするの?

自分の棚卸結果と市場価値を比較してみよう
基本的に無料でできるよ!
転職サイトで求人を見ながら“自分の棚”と照らし合わせる
転職サイトで求人を見て
- 自分の経験に似た求人に、どんな年収が付いているのか?
- 今のスキルならより大きな会社に転職できそうか?
- どのようなスキル・経験が求められているのか?
などをチェック。
転職エージェントに「職務経歴書」を見てもらう
すでに転職サービスやエージェントに登録しているのであれば、「職務経歴書」を見てもらうのが早いです。
職務経歴書とは自分の職歴・スキル・経験を書いたもの。これが客観的に見て魅力的に見えなければ棚卸が甘いか、そもそもスキル等が不足しているということ。

うーん。あまり自分のスキル・経験と求人がマッチしない…。
私には転職は無理なのかな…。

そんなことはないよ。今の会社でできることはまだまだあるはず!
次の項目を見て意識・行動を変えてみよう
“今の会社を辞める前に”できること
自分の棚卸と市場の評価にギャップがある場合もあきらめる必要はありません。
以下を実行してみましょう!
資格の取得/スキルの習得
業務に余裕がある今だからこそ、スキルの上乗せを狙いましょう。
- 業務に生かせるor転職市場で求められている資格を取得する(簿記、TOEIC、ITパスポート、ビジネス法務、MOSなど)
- 普遍的なITスキルを磨く(Excel関数、マクロ・VBA、PowerBIなど)
- 現業の深堀(より難易度の高い業務に手を挙げるなど)
社内で“成果”をつくっておく
転職市場で評価されるのは「何ができる人か?」と同時に、「何を成し遂げた人か?」です。
たとえ小さな改善でも、成果として残せるような仕事を1つでも作っておくと強い武器になります。
- 属人化していた業務を見える化して引継ぎ
- 業務フローの改善提案
- ペーパーレス化による経費削減
- 業務へのAI活用提案
- 自分の持っている知識で社内セミナー開催 など
まとめ:自分の仕事を会社の看板なしで語れるか、ぬるま湯環境での評価を成果まで昇華させよう
- 社内評価=市場評価ではない
- 社外では「成果」「数値」「スキル」を語れないと価値無し
- 自分が評価された理由を棚卸して、転職市場と比較してみよう
- 価値を高めるために業務改善・新規プロジェクト等に積極的にトライ
転職市場では、「どこの会社にいたか」ではなく、「何をしてきたか」が問われます。
つまり――自分の仕事を、会社の看板なしで語れるか?が本質です。
ぬるま湯ホワイト企業は確かに居心地がよく、時間の余裕もあるかもしれません。
でも、その時間をただ消費するのではなく、
自分の強みや成果として“見える形”に昇華しておくことが、将来の武器になります。
「まだ辞めていない今だからこそ、できることがある」
そう意識して、一歩ずつ動き出しましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。

将来のキャリアに危機感を感じ、30代で大手電機・精密機械メーカーに転職。
現在は経理職として、決算、事業計画、M&Aなどの重要業務に従事しています。
転職後はスキルも年収も飛躍し、200万円の年収アップとやりがいある仕事を手に入れることができました。
このブログでは、当時の自分と同じように「会社に大きな不満はない。でもこのままでいいのか不安」 と感じている人に向けて、20〜30代での“攻めの転職”のリアルとノウハウを発信しています。
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